<第十回>
綜絖通し
ずらし終わって巻き取った男巻きを機に取り付けて、綜絖に通していく。
通し間違いのないように8本、12本といった小単位で確認しながら通す。
<第十一回>
筬通し
本筬に通す。
綜絖通しと同様、間違いのないように8目、12目といった小単位で確認をしながら通す。
<第十二回>
機上げ
小分けにした経糸に結び目を作り、織前の取り付けたムカデ(コイル状の金具)に掛けていく。
経糸を掛け終った状態。
踏木を踏んでみて、経糸が間違いなく開口するか確認をして、綾棒を入れる。
経糸は織前まで真直ぐ綜絖を通っているか、経糸は筬の中央より少し上を通るような位置になっているか、踏木の高さは適切か、全体を確認する。
これで織れる状態になった事を「機上げ」という。
布を織りあげる作業のうち、機上げまでの作業の正確さと丁寧さで織り上げた布の良し悪しは決まり、全体の90%の作業量を占める大切な作業で、織る作業自体は全体の10%に過ぎない。
これまでの手順は絣の機上げまでの手順で、無地や縞の場合は、絣の手括り、絣の染め、絣合わせ、間ざき、絣のずらしの作業は必要ない。
<第十三回> ー最終回ー
織り出し
織り始める。
始めのうちは経糸の張りが不ぞろいなため、波打ったようになる。
2〜3センチ織ったら、針金を抜いてムカデから外して付け直す。
またしばらく織ってみて、波打っていた織前が真直ぐになってきたら、経糸の張りが均等になって来た証拠。
織前が真直ぐになるまで、ムカデを付け直して試織することを繰り返す。
本織りを始める。