味噌

 

日本の食卓には欠かせないお味噌。米味噌、豆味噌、麦味噌などがあります。

 

梅干しを漬ける時は毎日梅に顔を見せ、味噌は出来上がるまで顔を見せないのがポイントといわれます。

 

仕込みをすれば熟成するまでただ待つだけ。意外に簡単にできます。面倒くさがりの人にはうってつけだと思います。

 

手作りのお味噌は、冷蔵庫で保管しても日々少しずつ発酵が進み、その時々の美味しさを味わうことができます。


材料(出来上がり約8㎏)

大豆   :2㎏

生米麹  :2㎏

塩    :1㎏

塩蓋用の塩:3.2kg

(出来上がり量の40%)

 

準備するもの

鍋 仕込み容器 

煮豆と麹を混ぜ合わせる大きめのボール  

煮豆を潰すもの(ミンサー、マッシャー、すりこ木など)

食品用の大きめのビニール


 ① 生米麹は両手で揉むようにして良くほぐし、塩をぜわせておく。(塩切り)*

② 大豆を洗って一晩水に漬けておく。

 

③ 翌日、アクをとったり差し水をしながらやわらかく煮る。煮汁は使うのでとっておく。(種水)

 

④ 温かいうちに豆を潰し、室温になるまで冷ます。

 

⑤ ④に①の塩切り麴を入れ、よく揉み込むようにしてムラのできないようにしっかりしっかり混ぜる。

 

ちょうど耳たぶくらいのやわらかさ。硬いようなら③でとっておいた種水を足す。

 ⑥ 仕込み容器に、空気が入らないようにしっかりと押し 込みながら詰める。

⑦ 表面に大きめのビニールをピッタリと張り付け、その上に塩蓋用の塩*を隙間なく伸ばす。

 

⑧ 仕込み容器に木綿の布をかぶせ、虫が入らないようにしっかり周りをひもで縛る。

そのまま、なるべく涼しい所で夏を越すまで置いておく。

 

夏を越した味噌
夏を越した味噌

⑨ 夏の暑さが過ぎた10月頃*フタを開ける。表面にカビ*のようなものが付いていたら取り除く。

 

表面と中の熟成度を均一にするために、一度全部を ボールにあけてよく混ぜ合わせて天地返しをする。

 

再び仕込み容器に詰め直す。

この時点で食べることができるが、使う都度取り出しながら好みの味までそのまま熟成させるのも良い。

 

 ⑩ 熟成が終わったら冷蔵庫に保管する。*


アドバイス

 

 仕込みにかかれるのは、豆を一晩浸して翌日煮上げてからになりますので、その間にも生米麹の発酵が進みます。塩を入れておくと発酵が止まります。

 

私は麹屋さんで生米麹を求める時に、塩切りをお願いしておきます。そうすればすぐに仕込みに取りかかれなくても安心です。

 

 塩蓋用の塩は大きめのビニール袋に入れて、張り付けたビニールの上に置いても構いません。こうすれば翌年も使えます。

 

塩は容器に合わせて形を変えることができる上、夏でも冬でも温度を一定に保ってくれます。

 

 熟成期間は仕込む時期によって変わりますが、味噌は夏の暑さを越さないと発酵が進みません。1月に仕込んでも4月に仕込んでも構いませんが、カビや菌の繁殖をなるべく抑えるためには、寒さの厳しい12月、1月、2月がお勧めです。

 

*!そもそも塩分の強い味噌に塩分を嫌うカビが発生するのは稀です。白いものでしたら産膜酵母といって、味噌作りの時には発生します。無害ですが、あまり風味はよくありませんので取り除いた方が無難です。

 

万一黒いカビが発生しても、産膜酵母上にできたカビと思われますので取り除けば心配ありません。こうしたことを防ぐためには、まず使う容器を清潔にすること。次に、仕込んだ味噌に空気が入り込まないように、ピッタリとビニールを張り付けること。カビは空気がなければ発生しません。

 

 ビニール袋に小分けにしておくと、必要な分だけ使え、人に差し上げる時も便利です。