6月21日(水)須山口登山道

 

今日は夏至。雲は多いものの、幸い梅雨の晴れ間。距離が長いので、日の長い時にと思っていた須山口登山道を、水ケ塚まで歩いてみることにしました。

 

富士山に登るメインルートは、吉田口、御殿場口、富士宮口、須走口の4つ。 

 

須山口は、須山浅間神社を起点とする南口と言われた歴史の古い登山道だったようです。

 

1707年の宝永噴火で登山道は埋まり、ようやく平成になって、新たに復活を遂げた登山道です。

 

 

牧場のあるあたりから富士山遊歩道となり、なだらかで気持ちの良い広葉樹林帯が続きます。

 

ちょうどヤマボウシの花の盛り。 マメザクラの大きな木もたくさん生えています。

 

ドカンと富士山が見える絶好の場所ですが、雲に隠れて残念。自衛隊の富士演習場と十里木の別荘地、スキー場の間を沢沿いに抜けて、水ケ塚までひたすら登って行きます。

富士山遊歩道
富士山遊歩道

弁当場に到着。昨年の大河ドラマに出てきました。

 

富士山の裾野は水が豊かな印象がありますが、案内板を読んでみて納得。この先、水ケ塚の水源地まで延々と水道のパイプがつながっていました。

フジバラ平
フジバラ平
サンショウバラ
サンショウバラ

フジバラ平の調整池です。水はほとんどありませんが、湖底の水際を縁取るようにサンショウバラが何本も咲いていました。

 

サンショウバラだけでなく、ノバラの群落もたくさんあって、名前どおりです。


水ケ塚水源地
水ケ塚水源地

水ケ塚の水源まで登ってきました。

 

いつもは車で一気に来てしまうのですが、歩いてここまで来れて、何となく嬉しい気分です。

 

山頂は残念ながら雲の中でした。

 

お昼を食べて、エネルギー補給。ここから折り返します。

 

水ケ塚より二ツ塚
水ケ塚より二ツ塚

あまり知られていない登山道なので、誰にも会わないだろうと思っていたところ、何と5組。皆さん一点に腰を据えて、じっくり野鳥にカメラを向けている人たちでした。

 

私はと言えば、予想外だったせいもあって、最初に出会った方などはいきなり黒っぽい影が動いて、クマかと思って思わず飛び上がりました。

 

マメザクラの季節、サンショウバラの季節。 ちょっとしんどいロングコースですが、来年もまた再訪したいと思います。

 

道辺の花たち

ツチアケビ蕾
ツチアケビ蕾
ツルシラカネソウ
ツルシラカネソウ
ヤマクワガタ
ヤマクワガタ
サルナシ
サルナシ


本谷川
本谷川

 

6月16日(金)八丁池

 

梅雨時らしく大きな水音と、それに負けないくらいの大音響のエゾハルゼミの声の中、本谷川沿いの道を登って行きます。 

 

川が地中に潜るあたりから、水音もエゾハルゼミの鳴き声もパタリと止んで、静かなブナとヒメシャラの森に小鳥たちの様々な声が聞こえてきます。

 

「アーオーウーオ、アーオ・・・」というアオバトの声も聞こえる季節になりました。森の中にいるアオバトの姿を見たことがありません。どこかでめぐり会いたいものです。

 

 

ヒコサンヒメシャラ
ヒコサンヒメシャラ

樹々の高みに咲く花は、落花で季節を知らせてくれます。

 

ヒコサンヒメシャラは、ヒメシャラより少し早く咲きます。福岡の英彦山(ヒコサン)で最初に発見されたことに由来するそうです。

 

ヒメシャラより大振りで、5枚の花弁の外側の1枚だけがぽぉっと紅をさしていて、何とも美しい花です。

 

 

 

オオバアサガラ
オオバアサガラ

オオバアサガラは山の谷筋など、土砂崩れや倒木などが起きたようなところに、最初に出てくるパイオニア的な植物と言われています。

 

このあたりでも、急に空き地になったようなところに一群落を作っています。

 

花はフジのように垂れ下がってなかなかきれいです。初めて近くで見ました。

 

 

イイギリ・雄花
イイギリ・雄花

秋になると、ブドウの房のように赤い実が下ってよく目立ちますが、この季節は落花で分かります。 

 

雌雄異株、雌雄同株のこともあるらしく、柔軟性があるようです。この花は雄花ですね。

 

パンパンに水が張って青空を映す今日の八丁池です。


 

6月7日(水)植物観察

 

朝方まで雨、夕刻にはまた雨予報。ほんの束の間の日中の晴れ間。梅雨の季節は煩わしいものの、こんな隙間をふっと見つけると、随分得をしたような気分になります。

若草の生い茂る草原は空気もしっとりして、爽やかです。梅雨時らしくもやってはいますが、東海岸の山並み、天城の山々も墨絵のように美しい。

 

ブタナ
ブタナ

キク科の植物は身近に多く、とりたてて珍しくないせいか、意外に名前を知らないままでいることがあります。

 

タンポポによく似てはいますが、茎が50㎝程と長く、風に揺れて可愛らしい花です。

 

改めて調べてみたところ、ブタナと判明。ちょっと気の毒な名前ですが、豚が好んで食べるので、フランスでは「豚のサラダ」というそうな。

 

外来種で、あれよあれよという間に日本中に広がったようです。見つけたら抜き取るようにという地域もあると聞きます。

 

クワガタソウ
クワガタソウ

春先に花を見かけた時は、ヤマクワガタかクワガタソウか、同定できませんでしたが、蒴果の形を見るとはっきりします。

 

底辺が真っすぐで、横から見るとおまんじゅう型がクワガタソウ、菱形の扇型がヤマクワガタです。 

 

これはクワガタソウですね。

アリノトウグサ
アリノトウグサ
カキラン
カキラン
ノアザミ
ノアザミ
コガンピ
コガンピ

春の花は終わり、夏の花もまだというちょうど端境期。

 

カキランは蕾がついて、7月近くになれば咲くでしょうか。アリノトウグサ、コガンピなども花の季節に向けて若芽を大いに伸ばしているところです。

 

今日一番の盛りの花はノアザミでした。チョウたちにとっては大人気の花です。

 

春から夏にかけて咲くのはノアザミ。 秋に咲き始めるのはノハラアザミです。重なる時期もあるので、同定の勉強になります。


コキンバイザサ
コキンバイザサ

ココンバイザサは花盛りでした。

 

毎年見かけるものの、小さな細長い花穂、目立たない色。ネバリノギランは、なかなかうまく写真に撮れませんでしたが、今日は何とか見られる写真が撮れました。

ネバリノギラン
ネバリノギラン


 

6月1日(木)八丁池

 

わずかな梅雨の合間。天気予報どおり、どうやら何とか1日もちそう。サンドイッチをチャチャッと作って出かけて来ました。

 

モリアオガエルの鳴き声と盛んに動き回る丸々と太ったイモリ。八丁池は満々と水を湛えて、夏模様になってきました。

青スズ台のドウダンツツジ
青スズ台のドウダンツツジ

久しぶりに青スズ台まで回って下ることにしました。

 

青スズ台のドウダンツツジは健在で、ちょうど花を付けています。この尾根はドウダンツツジ、サラサドウダン、カマツカ、ツクバネウツギの花盛りでした。

 

 

 

サラサドウダン
サラサドウダン

カマツカ
カマツカ
ツクバネウツギ
ツクバネウツギ

ブナは毎年たくさんの実をつけ、森に住む小動物の貴重な食料になります。

 

落とした実の量に見合った数の小動物たちが命を繋ぎます。

 

 

しかし、それではブナは生き残れないので、5~7年周期でいつもより大量の実を付け、動物たちの残した実から子孫を繋ぐ戦略を立てているのだそうです。

 

落とす実の量で動物の数をコントロールしつつ、5~7年ごとに来る大量結実の時に自らの生き残りを賭けているのです。 何だかすごいことです。

 

こちらはブナの森の住人。

 

けがをしている様子もありません。親にはぐれてしまったのか、あるいは親にここで待っていなさいと言われたのか。

 

こんな風な小鹿を見るのは2度目です。

 

 

 

 

ヤシャビシャク
ヤシャビシャク

この前新たに見つけたヤシャビシャクを見回ってみました。緑の濃さが増し、小さな実をつけ始めていました。元気で何より。

 

 

カッコウの鳴き声が遠く近く聞こえてきて、瑞々しい新緑の森は初夏の装いになって来ました。


 

5月26日(金)富士山自然休養林

 

来週から台風も絡んで、雨模様の天気予報が続いています。爽やかな5月ももうすぐ終わり、雨の季節が近づいているようです。

 

富士山の裾野の森は、それはもう新緑が美しく、ただただその中に佇むだけでも、肺のすみずみまできれいになるような気がします。

ヤマシャクヤク

 

まずは今日、これを見に来ました。ちょうど花の盛り。谷筋の少し湿気の多い、あまり強い陽射しのないところを好むようです。

 

木陰に灯りが灯ったような真っ白な大きな花は、清楚でいながら豪華。一つの茎に一つの花。美しく凛として潔い花姿です。

三辻

四辻

二ツ塚

 

 

二ツ塚まで登ってきました。カラマツの新緑、真っ青な空。 

 

富士山の全貌は、あまりに近いと見えないもの。上塚、宝永火口の後ろに隠れてわずかに見える山頂は、隠れているからこそ、その大きさを感じます。

二ツ塚・下塚より上塚、宝永火口、富士山頂
二ツ塚・下塚より上塚、宝永火口、富士山頂

 

一年ぶりの林床の花たち。

マイヅルソウ
マイヅルソウ
ヤマクワガタ
ヤマクワガタ

ワチガイソウ
ワチガイソウ
イワセントウソウ
イワセントウソウ

シロバナノヘビイチゴ
シロバナノヘビイチゴ
ヘビイチゴ
ヘビイチゴ

この付近では圧倒的にシロバナノヘビイチゴが多く見られます。 普通よく見かける黄花も高山型でしょうか。少し違います。普通は一茎に一つの花を付けますが、ここのキバナはいくつも蕾を付けています。もう少し詳しく調べてみましょう。

 

トウゴクミツバツツジはまだ花盛りです。

トウゴクミツバツツジ
トウゴクミツバツツジ

 

5月17日(水)愛鷹・ブナ平

 

毎年恒例、アシタカツツジを見にやって来ました。今年の春は1週間から10日ほど早かったので、もう終わってしまったのではないかと心配していました。

 

 

愛鷹と富士山はお隣さん。大きな富士山が山間に見えてきます。

 

高度が上がるにつれて、紫色の花の群落が目の前に広がります。同じ花期のトウゴクミツバツツジも咲いていますが、遠目には同じように見えます。

 

アシタカツツジは、愛鷹山系や天子山系のみに生育するフォッサマグナ要素のツツジで、今ちょうどテレビでも話題の牧野富太郎博士の命名です。

 

アシタカツツジの葉は5枚、トウゴクミツバツツジは3枚。

アシタカツツジの花の方が小ぶりで、一枝にたくさんつきますが、トウゴクミツバツツジは、だいたい一つ。

アシタカツツジの花には白い斑点が入ることが多いそうです。なるほど。

 

見慣れてくると遠目にも見分けがついてきます。全体にみっちり固まって花が咲いているのがアシタカツツジです。

 

ドウダンツツジ
ドウダンツツジ

5月はツツジの季節です。今日の本命だけではなく、ヤマツツジ、ドウダンツツジ、ベニサラサドウダン。

 

花の山道です。

ツクバネソウ
ツクバネソウ

4枚の葉、4枚の花被片、8本の雄しべ、柱頭が4裂した雌しべが付いて、シンプルで、派手さはないものの、この美しい創り。

 

 

今日は、山の上でさえ猛烈に暑い日になりました。位牌岳までの予定でしたが、少し手前のブナ平でお昼を済ませ引き返してきました。

池の平より、駿河灘、伊豆西海岸
池の平より、駿河灘、伊豆西海岸

 

5月10日(水)須山地区

 

通勤時間帯に重なると混むところがあるので、朝早く出発。 にもかかわらず、これまでにない大渋滞に遭って、出発時間が大幅に遅れてしまいました。 

 

前岳から位牌岳まで行くつもりでしたが、初めてのルートということもあり、無理せず須山の里山を散策しながら、行けるところまで歩いてみることにしました。

 

山神社
山神社

登山道の入口が分かりにくく、地図読み練習を兼ねて歩き始めました。

 

山神社にご挨拶をし、しばらく登ると金毘羅宮。

 

金毘羅宮
金毘羅宮

結構な藪漕ぎに遭いつつも、登山道にぶつかり進みます。

 

長らく杉の植林地帯が続きます。人工林と言えどもきれいに手入れをされた杉林は美しいこと。

 

新緑の中の朱赤のヤマツツジが満開です。

ヤマツツジ
ヤマツツジ
須山浅間神社
須山浅間神社

お昼を食べて引き返し、初めて須山浅間神社を訪ねました。

 

言わずと知れた富士山山岳信仰の南の拠点です。社はまだ新しく、建て替えられたばかりのようでした。

 

神社も取り巻く街並みも、静かな佇まいです。

須山浅間神社・本殿
須山浅間神社・本殿

須山地区には、かつての御師の家と思われる広々とした大きな構えの家が多く、思わず立ち止まります。

 

ここから望む富士山はいかにも大きくて、大昔より、ともにある街そのものです。

 

今日は想定外のことになりましたが、こんなこともあります。思いがけずゆったり散策を楽しむことができました。当初の予定の前岳~位牌岳ルートはまたの機会に。

 


 

5月1日(月)スミレ・その3 &

 

土地柄、下界に下りると大変な渋滞に会うので、ゴールデンウイークは降りません。ましてやコロナ明け。近場にスミレ観察に出かけて来ました。

 

姫の沢公園はちょうどツツジの季節を迎えて、鯉のぼりも泳いでいます。さほどの人出はなく、東光寺に抜ける山道は静かです。

 

コミヤマスミレ
コミヤマスミレ
ニョイスミレ
ニョイスミレ
ヒメミヤマスミレ
ヒメミヤマスミレ

 

スミレも終盤の季節を迎え、今一番花の盛りはニョイスミレとコミヤマスミレです。小さなスミレが一面の山道です。


 

タツナミソウはどこでもよく見かける春の花です。その名のとおり、立ち上がり押し寄せる波のようで好きな花の一つ。

 

クワガタソウかヤマクワガタか? 実を見れば同定しやすいのですが、花の状態ではなかなか難しい。茎の毛の状態、花色、葉の形などから総合的にはヤマクワガタではないかと。実ができる頃、また見に来ることにしましょう。

タツナミソウ
タツナミソウ
ヤマクワガタ
ヤマクワガタ

アラゲキクラゲ
アラゲキクラゲ

アラゲキクラゲ発見。

 

キノコ師匠によれば、繰り返し出るので、木を覚えておくとよいとのこと。この木は確かに前にも生えていた木です。

 

昨日の雨で新鮮な様子。ゴマ油で炒めて、ほんの少しお醤油。コリコリとした歯ごたえ、それだけでとっても美味しくなります。


4月27日(木)八丁池

 

ここしばらく肌寒い日が続きました。 昨日の雨で、本谷川の水音は高く、いつもは水のない涸沢にもずいぶんと水が流れています。冷たい空気と雨のおかげで、今日は空気も青空も澄み、日なたは陽射しが気持ちよく、日陰は爽やか。山歩きには最良の一日です。

 

森中が若葉を燃え立たせ始めています。地面には芽を出したばかりのブナの双葉がそこかしこ、可愛らしい。

 

残念ながら、せっかくの新芽もしばらくするとことごとく鹿に食べられてしまい、ブナの次世代は育つことができないでいます。

いつも、何とかならないものかと思いはしても、どうしていいやら。 

 

その一方、ヒメシャラの幼木は猛烈な勢いで育っており、これも自然の営み、軽々しく人間が手出しをしていいものかどうかはわかりません。

八丁池
八丁池
ヤシャビシャク
ヤシャビシャク
ヤシャビシャク
ヤシャビシャク

今日は新しいヤシャビシャクの株を2つ見つけました。

 

一つは私の背丈よりほんの少し高い位置。花も間近で見ることができました。

 

若葉と同じような、ほんの少し黄色を帯びた若草色の花。

ランヨウアオイ?
ランヨウアオイ?

葉の形、張り出した耳の形はランヨウアオイのようですが、変異の多いカンアオイの仲間は同定が難しい。

 

何度見ても、奇妙な花ですが、心惹かれる花です

チドリノキ
チドリノキ

らしからぬ葉の形をしていますが、カエデの仲間。雄花か雌花か、どちらでしょうか。

 

雄花のように見えますが、どうでしょう。

コミヤマスミレ
コミヤマスミレ

今日のスミレ。

 

春も遅い時期に咲きます。葉の条線が紫色を帯び、萼片は後ろに反り返ります。

 

今年もスミレの季節がそろそろ終盤を迎えます。スミレ観察、3年目。ほんの少し見分けがつくようになったと思うと季節が終わります。