紬織着物
「冬至ーとうじー」
制作年 2017年
技法 経絣
染 桜、赤芽槲、コチニール、
ねむの木、熊野水木、杏子
この着物は左右で色を変えています。
片身変えと言います。
「冬至りて陰陽転ず」、冬至を過ぎると寒さは増すものの気は陽に転ず、といいます。
私自身が「冬至」という日がとても好きで、
寒さの中でもこの日を境に気持ちも明るくなる気がする日です。
着物は糸の段階で16mほどの長さがあり、袖、見頃、おくみと織っていくのでそれぞれの位置の然るべきところに出来上がった状態の模様(絣)を配置して括り、染めていきます。
洋服のように好みの模様のところを裁断していくわけにはいきません。
さらに着物は肩の縫い目がない、つまり前身ごろと後ろ見頃が続いているわけで、前と後ろでは模様の向きが逆さまになります。 それも考えた上で設計していきます。